こくまろ物語 職場という名の戦場





こくまろ物語・解説


新入社員の熱くて辛い戦い(カレー)を見届けろ!

「こくまろ物語」とは、2005年4月から2005年8月にかけて、某所掲示板にて連載(?)されていたリレー小説である。



2005年4月9日 (土) 11時17分50秒
[名前] : 豹極夏彦
ナレーション:
「これは、自分存亡の危機に命の限りに燃えた、
 新入社員最初の物語である。」


2005年4月2日 (土) 14時37分18秒
[名前] : ゴーフレット
職場という名の戦場

後方で巨大な爆発音。
どうやら、敵の攻撃のようだ。
爆発のあった方に目をやってみると上司が倒れていた。
上司「こ・・・このリレーを・・・ガクッ」
こくまろ「じょうしぃぃぃぃっ!!」
リレーをリレーすることになったこくまろ。
果たして彼の運命や如何に!!


2005年5月2日 (月) 22時41分24秒
[名前] : こくまろ
更に前方で巨大な爆発音。
どうやら、味方の誤爆のようだ。
爆発のあった方に目をやってみると後輩が倒れていた。
後輩「こ・・・このカレーを・・・ガクッ」
こくまろ「こうはいぃぃぃぃっ!!」
カレーをリレーすることにもなったこくまろ。
果たして彼の運命や如何に!!


2005年5月4日 (水) 20時10分41秒
[名前] : 韋駄天
貴重なカレーを預かったこくまろ。
冷めない内になんとかしたいが、どうすればいいのか全然分からない。

考え事をしながら歩いていると、段差に足をとられ見事な大回転をしてしまう。
その拍子に宙を舞ったカレーはこくまろの尻に着地したではないか。
そこへバカ社長の大バカ息子が通りかかり「あー。ウ○コマンだぁ!」と叫ぶではないか!

続々と集まる人々の中で、こくまろの運命やいかに!?


2005年5月6日 (金) 22時20分56秒
[名前] : 豹極夏彦
こくまろに尻にはおびただしい量のカレーのルーが付着していた。しかも、まだ温もりが残っており、湯気が立ち昇っていた。
このままでは皆からあらぬ誤解を受けてしまう。
それだけは何としても避けねばなるまい。
こくまろ「おのれ〜、あの大バカ息子め、目に物見せてくれるわ!」
次の瞬間、こくまろは右手で自分の尻に付着したカレーを掬い取り、左手で足元のぬかるみの泥を一掴みし、おもむろに両者を混合したかと思うと大バカ息子の口元に塗りつけた。
大バカ息子「う、うぎゃあ〜〜。」
大バカ息子はこくまろの尻についた物が本当にウ○コだと思っていたらしく、混合物が口の中に流れ込むと自分の指を喉の奥に突っ込んで嘔吐を試みていた。
彼の目は血走り、大粒の涙がこぼれ落ちていた。

その一部始終を影から覗く3人がいた。
こくまろの同僚・バーモント、熟、ボンであった。
彼らの目的はいかに?


2005年5月13日 (金) 04時20分13秒
[名前] : 韋駄天
彼ら3人は瞬く間に周囲の野次馬をどけて、こくまろを別の部屋に搬送した。
そこで驚愕の真相が語られる。

彼らはバカ社長の横暴についていけず、クーデターを起こそうとしていた。
社長一家が大好きなカレーに、極秘開発した「超絶!殺人・激辛スパイス“煌(ファン)”」その切り札として用意していたのだという。
しかし、こくまろがぶちまけたしまった為に目論みが失敗してしまった…。

他にも同志がおり、失敗を伝えるべくこくまろも連行されてしまう。
なんと、そこにいたのは主任のククレであった。

事態は風雲急を告げる!!


2005年5月19日 (木) 23時05分16秒
[名前] : 豹極夏彦
事の重大さを知り、いささか動揺しているこくまろ。
搬送されたこの部屋は会社の建物を急遽、改築して作られた野戦病院であることは理解できた。そこにはすでに平和だった頃の日常は失われていた。
ベットの上には爆発により負傷した上司や後輩達が転がっており、包帯を巻かれた彼らは不気味な程にピクリとも動かなかった。
いや、むしろ、これからミイラにするために生きたまま、防腐剤を染み込ませた包帯できつく巻かれているために動けないと言ったほうが正しい。

こくまろ「むごい、たかがミイラを作る為にここまでやるなんで…。」
ククレ主任「君もそう思うかね?だが、バカ社長一家が極秘で殺人スパイスを作る理由のヒントがこれにあるのだよ。」


2005年5月19日 (木) 23時42分37秒
[名前] : 豹極夏彦
〜1ヶ月前  (ククレ主任の回想)〜
私はある日、あの社長から新型殺人スパイスの極秘研究プロジェクトに参加するように命じられていたのだ。もし参加しないのなら首をくくれと言われた。仕方なしに言われるまま、私は研究に没頭していくうちに殺人スパイスが究極のミイラ作りにも流用できる事に気が付いた。
その猛毒に等しい程の殺菌作用、舌に穴が開くような辛さ、耳掻き1さじで1リットル相当の水分を奪う脱水作用、他に例を挙げれば切りがない。
その時私は即座に思った、このスパイスは悪魔の所業だと…。
だから私はバーモント、熟、ボンらと共に反旗を翻したのだ。


2005年5月19日 (木) 23時44分08秒
[名前] : 豹極夏彦
ボン「さっき君に近づいた社長のバカ息子はおそらく始末屋だ。完成したばかりの殺人スパイス入りカレーの奪還と、それを受け取った君を消すために送り 込まれたのだろう。そして殺人スパイスが入ったカレーが第三者から見て何の変哲もないカレーだと思われるようにするため、カレーがかかった君を下品な呼び名で呼んだに違いない。」
熟・女課長「始末屋ながら天晴れな演技力だわ、
      あの光景を見たら、誰もあのバカ息子が始末屋だなんて思わないでしょうね。」


2005年5月19日 (木) 23時46分19秒
[名前] : 豹極夏彦
社長一家の、あまりにまわりくどく、狡猾な計画に一同唖然とするばかりである。
ふと、バーモントはこくまろの尻から煙が立ち昇っている事に気づく。
バーモント「まずい!このままではこくまろの尻が殺人カレーの発火作用で黒焦げだ!
      カレーがかかってからこれだけ時間が経過していると、皮膚にも付着しているかもしれん。誰か、辛口常務・LEE(リー)を呼んで来い!」

次々と話の謎か繋がっていき、次第に大きな陰謀が見え隠れしていく。殺人スパイスの身の毛もよだつ材料とは?、そして究極のミイラとは如何なるものなのか?


2005年5月20日 (金) 23時15分22秒
[名前] : 韋駄天
ボンがLEEを呼びに行ってる間も、こくまろの尻の状況は悪化していく。
話に集中するあまり、自身の異変に気付けなかったとはあまりにも情けない。

熟は目をギラつかせて「さぁ、見せてみなさい」と詰め寄ってくる。
身の危険を感じたこくまろだが、痛みのせいで逃げる事もままならない。ジリジリと遂に部屋の隅に追い詰められる。
が、尻が壁に触れた瞬間、形容しようのない激痛が走った。たまらず絶叫するこくまろ。
熟はあまりの音量に耐え切れず気絶し、当面の危機は去った。

しかし、この事が事態を悪化させてしまう。
絶叫に駆けつけた他の面々は『こくまろが熟を攻撃した』と誤解したのである。
こくまろは弁明を許されぬまま、一般社員はおろか重役も知らぬ場所へと連行されてしまう。

こくまろの運命はいかに? 尻は無事なのか?
緊迫の続編を待て!


2005年5月23日 (月) 06時43分25秒
[名前] : ゴーフレット
どうやらそこは遺跡のような場所だった。
遺跡といっても、観光用の整備などは全くされておらず、ただただ怪しい場所で、誰も来ないことは明確であった。
しかし、その遺跡を見て何かを忘れている感覚に捕らえられるこくまろ。
その次の瞬間目の入ったのは、上司から託された制御ユニット「リレー」。

果たして、こくまろはリレーをどうするつもりなのか!?


2005年5月28日 (土) 00時03分29秒
[名前] : ゴーフレット
こくまろはリレーを特にどうこうすることは無かった!!
今は、尻の状態がヤバ過ぎてそれどころではないのだ。


2005年6月2日 (木) 23時20分04秒
[名前] : 豹極夏彦
こくまろ遺跡のような場所に連行されていると思いきや、実はこれは熟の目を欺くための芝居であった。熟の異変にいち早く気付いたのはバーモントであった。
この日の熟から発せられる固有のカレーの匂いは普段よりなぜか香辛料の香りが強かったという。そして、いつもなら凛としている熟があれほど欲をあらわにするのを目の当たりにしてとっさの判断でこの場所に連れて来たのだった。
バーモント「こくまろ、驚かないで聞いてくれ。さっきの熟はもしかしたら刺客かもしれない。
      今日の彼女は明らかに様子がおかしい。でもそれはとりあえず後回しだ。
      今はお前の尻の治療が優先だ。」
こくまろ「ああ、そうしてくれ。何でもいいからこの火傷のようなヒリヒリを早く何とかしてくれ〜!!」
???「おお、これまたひどくやられたもんだな。仕方ない、私が治して差し上げよう。」
遺跡の影から現れたのは謎のドクター。


2005年6月2日 (木) 23時24分19秒
[名前] : 豹極夏彦
バーモント「あ、あなたはもしかして、ハヤシ医師ですか?」
ハヤシ医師「そう、いかにも、君の言う通りだ。」
こくまろ「ハヤシライスの精であるあなたがなぜここに?      ハヤシライスとカレーの精の間には古来から食卓をめぐるライバル関係にあるというのに。」

ナレーター
「こくまろ、ボン、バーモントなど、カレーの名を持つ登場人物達はみな、カレーの精(=エネルギー生命体や、物の妖精とでもいうべき存在。)と融合した進化人類である。同様に、ハヤシ医師も人間にハヤシライスの精が融合した存在なのだ!」

ハヤシ医師は何気ない顔をしてこくまろの尻に山葵のような薄緑色の練り薬を塗りながら話を続けた。尻の燃えるような痛さは山葵のシャープな刺激により沈静化していった。


2005年6月2日 (木) 23時25分42秒
[名前] : 豹極夏彦
ハヤシ医師「私が知っている限りでは、君達を執拗に付け狙う社長一家はカレーの王子様をはじめとする数人のカレーの精に操られている。       以前のカレーの王子様は我々にも温厚なお方だったが、ある日突然ハヤシの精達だけではなく、シチューの精者達にまで刺客を送り込んでくる様になった。       君のように殺人スパイスで痛手を負う者や、殺人スパイスに汚染されて究極のミイラ兵士に変貌した者などが後を立たなかった。       この悪夢の根源がカレーの王子様や社長一家の乱心にあると考えた私は、こうして、料理の種類に関係なく傷ついた者の治療をしつつ、共に結束して戦える仲間を集っているのだ。       無理にとは言わない、もし君達さえ良ければ共にこの悪夢を終わらせようではないか。」


2005年6月2日 (木) 23時33分34秒
[名前] : 豹極夏彦
バーモント「確かにこの状況ではライバルだのと言っている場合ではないな。しかも相手がカレーの王子様とあっては、とてもカレーだけでは太刀打ち出来るとは思えない。」
こくまろ「そうなら話は早い、ハヤシ医師、俺達も今丁度爆撃を受けて力不足だったんだ。
     ぜひ共に戦いましょう。バーモントも問題ないよな?」
バーモント「ああ、もちろんだとも。辛口常務・LEEにも連絡しておこう。彼もきっと賛成してくれるはずだ。」

こくまろの尻の痛みはすっかり引いたが、尻には青紫色の斑紋が残ってしまった。


2005年6月2日 (木) 23時34分39秒
[名前] : 豹極夏彦
ハヤシ医師「こ、これはマズイぞ、こくまろ君、君は殺人スパイスに呪いをかけられてしまったようだ。
      この斑紋はたぶんこのスパイスの作り主、すなわちバカ社長の心を改心しない限り消えることはないだろう。
      しかも、もたもたしていると斑紋が骨まで侵食するかもしれん。」
こくまろ「くっそ〜、嫌でも俺はバカ社長を改心させに行かなければならないのか…。」
ハヤシ医師「仕方ないがそれしか方法がなさそうだ。
      食卓の安全は君にかかっていると言っても過言ではない。私達は他の同志と共に社長の家族や手下の相手をする。
      その隙に何とかして改心させるのだ。
      頼むぞ!」
バーモント「こくまろ様、それなら俺もお供します。」

何やら、某指輪を捨てに行く物語や、神の祟りを鎮めにいく物語に似た展開になってきたが、それは気のせい。
こくまろとバーモントの旅が始まろうとしているが、遺跡には様子がおかしい熟が立ちふさがる。
さあどうする、こくまろ御一行様!


2005年6月5日 (日) 02時25分04秒
[名前] : ゴーフレット
熟は起きあがった。
おかしな状態になっている熟に恐怖する一同。
そこに、マルシェが現れて熟を取り押さえて言った。
マルシェ「ここは私に任せて、こくまろ達は早くバカ社長のもとへ・・・」

マルシェに感謝をしつつ、こくまろ一行はバカ社長を改心させるための旅に出るのであった。