こくまろ物語 第2章



2005年6月9日 (木) 04時19分34秒
[名前] : 韋駄天
こくまろ物語〜第二章〜

遺跡を出発し市街地へ戻ると、そこには壮絶な光景が広がっていた。
市民の大半が血を吐いて倒れていたのである。
事態の鎮圧に来ていた自衛隊のジャワ指令から事の顛末を聞く。

「服役中だった大量殺人犯“Masumi=ハヤシ”が脱獄したのだ。
仲間達と共にヒ素を撒き散らし、このカレー王国を地獄に変えてしまった。
我々は国を守るべく出動したのだが、見ての通り手遅れだ…。
奴はハヤシ王国でも指名手配中なので、この国に潜んでいると私は睨んでいる。
犠牲者の証言では『社長が』という話をしていたそうだ」

社長。
その言葉に心当たりのある一行は、ジャワ指令と共に社長のいる本社ビルを目指す。

果たして、何が待ち受けているのだろうか!?


2005年6月14日 (火) 22時47分58秒
[名前] : 韋駄天
本社ビルへと向かうこくまろ一行。
ビルに入った途端、正面玄関がロックされてしまった!
バーモント「しまった! 罠だったのか!?」
突然の事態に立ち往生する一行。
タイミングを計ったかのように、警備員が集まってきた。
ジャワ司令が説明するが、社長派の社員である彼らには通じない。
そのまま全員捕まってしまう…。

一方、遺跡では熟とマルシェが睨み合ったまま時間ばかりが過ぎていた。
マルシェ「熟課長。正気に戻ってくれ!」
熟「うるさい! 三十路女の焦りがあんたに分かるものかっ!!」
絶叫する熟の背後では、Dr.ハヤシが熟を戻す機会を窺っていた…。

捕まったこくまろの運命は?
Dr.ハヤシはいかなる手段で熟課長を正気に戻すのか?
次回も目が離せない展開だ。乞うご期待!


2005年6月16日 (木) 02時35分25秒
[名前] : ゴーフレット
捕まったこくまろ達が本社ビルの地下に監禁され1時間が経った。
そこに熟が現れる!
こくまろ「なぜ此処に!?それにマルシェは?」
熟「うふふふ。マルシェなら食べちゃったわよ。」

その言葉の意味を色々邪推しつつこくまろ達は反撃のチャンスを伺うのであった。


2005年6月24日 (金) 00時16分48秒
[名前] : 豹極夏彦
〜数時間前〜
熟とマルシェの壮絶極まるカレーの女同士の対決の際、Dr.ハヤシはただ見守るしかなかった。

序盤はほぼ互角な意見のぶつかり合いであったが、
長期戦になるのを避けるために力の均衡を崩したのは熟だった。
彼女は心の奥に植えつけられた“ある怨み”をカミングアウトする事で恐ろしい姿に変身した。
その異様な姿は、どす黒い包帯で巻かれたミイラのようであり、包帯の間からは熟の艶やかな黒い長髪がはみ出していた。
Dr.ハヤシ「こ、これがまさか、噂に聞いていた究極のミイラなのか!!
        おのれ、バカ社長め、殺人スパイスを彼女に使ったな!?」
熟「ザッハッハッハ、これでお前らも終わりだぁ〜。私の一部になるがいい!」


2005年6月24日 (金) 00時23分53秒
[名前] : 豹極夏彦
次の瞬間、熟の包帯の間の毛髪がシュルリと伸び、マルシェの両手両足と首に巻き付き、マルシェはみるみるうちに熟の包帯の内側に引き込まれていった。

毛髪はDr.ハヤシにも迫ったが、食事用のメスで辛うじてなぎ払った。
マルシェ「うぐぐ、ぐるじい……。」
Dr.ハヤシ「マルシェ、我を見失うなよ。
       今は機会を待つのだ!」
熟「ちっ、医者は取り損ねたか。だが、まあいい。
  私が欲しいのはこ・く・ま・ろ! 
  待っていなさい、今あなたの所に向かうわ。」
Dr.ハヤシはメスで熟に切りかかったが、毛髪は切ってもすぐに再生してえられているしまい、歯が立たなかった。
そうこうしているうちについに熟はこくまろ達が捕らえられている本社ビル地下の食材倉庫まで来てしまったのだった。


2005年6月24日 (金) 04時22分33秒
[名前] : 韋駄天
熟がこくまろに迫っている頃、後を追うDr.ハヤシは“Masumi=ハヤシ”を発見していた。
こくまろ達を助けなければならないが、自分の国の犯罪者を野放しにしておくわけにはいかない。
Dr.ハヤシは熟を止める為に取っておいた手段を、Masumiを捕獲する為に使う事を決断した。

ハヤシ医師「喰らえ、Masumi!」
叫びながら取り出した球体を投げつけた。が、Masumiには当たない。
Masumi「ハッ。どこを狙ってるんだい?」
次の瞬間に球体が炸裂し、強烈な光と大量の煙幕を解き放つ。
Masumi一味が怯んだ瞬間を逃さず電磁ネットで包み込み一網打尽にした。

一息ついたところで運良く自衛隊が通りかかった為一味を引き渡した。
そして、Dr.ハヤシは再び本社ビルへと向かう。
はたして、何が待ち受けているのか?


2005年7月7日 (木) 23時02分15秒
[名前] : 豹極夏彦
ここは本社ビル地下の食材倉庫。
熟「ついに、ついにこの瞬間が来たのよ!
こ・く・ま・ろ、あなたが私の一部になる瞬間。
さあ、私の変わり果てたこの体をごらんなさい。」

熟が再び、マルシェを“食べた”時に見せた
禍々しい姿に変身した。その時、こくまろは熟の胸部に挟まっているキノコの頭に気付いた。
そして叫んだ。

こくまろ「マルシェ、今こそ起きるんだ〜!!」
マルシェ「その声は、こくまろ? 分かったわ、
     今起きるから!」

マルシェは渾身の力を振り絞って熟の胸部から右手を突き出し、熟の口に拳を突っ込んた。その手には黄土色のキノコが握られていた。


マルシェは生きていた。そしてここからマルシェの反撃が始まる。果たしてマルシェと熟の勝負の行方はいかに!
そして捕らえられたMasumi=ハヤシの成れの果てとは!?


2005年7月14日 (木) 21時26分10秒
[名前] : 豹極夏彦
マルシェ「今あなたに食べさせたのはオオワライタケよ。ほ〜ら、もうすぐ笑いが止まらなくなるわよ。」
熟「このアマ、よくも私にこんなものを食べさせてくれたわね。あっはっはっはっ……。」
マルシェ「私はきのこ入りカレーの化身。
     どんなキノコも私の思うがままよ。」

熟は腹がよじれるほどの強い笑気に苛まれた。
マルシェの体からもオオワライタケの成分が発せられているため、熟はマルシェを体外に出す事を余儀なくされた。
熟はかなり怯んだ。その隙にこくまろは熟の心の中を覗いた。

こくまろ「フードスキャン!」

フードスキャン、それはこくまろの持つ技の1つ。
カレーをはじめとする料理の精の、心の世界にdive in する(≒味見する)ことで、その料理の精の生い立ちや経緯を解析する事ができるのだ。


2005年7月14日 (木) 21時43分32秒
[名前] : 豹極夏彦
   〜こくまろが見た熟の心の中〜   
「そこはありふれた日常の食卓、夕食時…
熟カレーを作って夫の帰りを待つ妻の姿…
夫はいつまで待っても帰ってこない…
深夜まで待った妻はカレーを冷蔵庫にしまい、
ついに眠ってしまった…
冷蔵庫の中で食べてもらう日を待つカレー…
それとは裏腹にカレーはその存在を忘れ去られてしまった…」

こくまろ「熟課長、あなたには冷蔵庫の中に忘れ去られ、ついには食べてもらえずに処分された熟カレーの怨念が付きまとっているんだな?」
熟「私の、この無念さを分かってくれるとでもいうのか!?」
こくまろ「もちろん分かるとも。料理の精として誕生した俺達は人に食べてもらい、喜ばれる事が何よりの幸せだ。」
熟「私も食べてもらいたい、お茶の間に喜びを届けたい。でも今の私では熟しすぎてきっと美味しくないわ。」


2005年7月14日 (木) 22時09分15秒
[名前] : 豹極夏彦
こくまろ「諦めるのはまだ早い、今からでも遅くない、生まれ変わるんだ!
     それに聞こえないのか?
     お茶の間で熟カレーを美味しそうに食べている人たちの声が!!」
熟「あっ、聞こえるわ、私を美味しいと言って食べてくれる人達の声が!」

熟は大粒の涙を流した。彼女の心の中で忘れかけていた熱いものがこみ上げてきたのだろう。
熟の心は解き放たれた。しかし依然として身体に残る殺人スパイスは解毒しなければならなかった。

マルシェ「解毒なら私に任せて。目には目を、毒には毒を。熟課長、これを食べて。
     殺人スパイスはある種の猛毒よ。そんな毒を身体から洗い流すには別の毒で中和させるしかないわ。」

そう言ってマルシェが取り出したのは傘が毒々しい赤色をした茸、ベニテングダケだった。
熟は他に本来の自分に戻る術がない事が分かっていたので、仕方なく食べる事にした。


2005年7月14日 (木) 23時16分28秒
[名前] : 豹極夏彦
熟は体内で起こっている毒の中和反応の副作用でしばらくの間のたうちまわり、激しく嘔吐を繰り返した。地面には殺人スパイスと思しきどす黒い粉が混じったものがそこにあった。

熟「ゲホッ、ゲホッ、私、元の姿に戻ったのね。」
Dr.ハヤシ「信じられん!一時はどうなるかと思ったがこれで一安心だな。」
こくまろ「尻を見せろと言われた時は正直怖かったけど、正気に戻って何よりです。」
熟「そ、それは…覚えてないわ、ははは。」

どうやら熟は半分意識が乗っ取られていた時の事は薄っすらとしか記憶にないらしい。物陰に避難していたバーモントもようやく顔を出した。


2005年7月14日 (木) 23時17分56秒
[名前] : 豹極夏彦
バーモント「今の熟課長は疲労しきっている。
      一度、Dr.ハヤシに精密検査してもらったほうがいいんじゃないか?」
マルシェ「私もそうしたほうがいいと思う。まだ多少はキノコの毒が残っていると思うし。」

Dr.ハヤシは熟、マルシェを連れて一時退却する事にした。それにはこの本社ビル地下の食材倉庫から脱出する必要があるが、熟はこのビルの社員証と地図を入手していたため、何とか脱出する事ができたのだった。

今、目的に向かって進めるのはこくまろ、バーモントの2人。果たしてククレ、ボンら残りのメンバーはこくまろ達がカレーの王子様のもとにたどり着くまでに合流できるのだろうか?


2005年7月16日 (土) 04時34分07秒
[名前] : 韋駄天
こくまろとバーモントの二人は最上階の社長室を目指す。
途中で警備員と遭遇する事を警戒した為、20階まで階段で歩き通し疲労が溜まっていた。
疲労の甲斐あったか障害も無く社長室前に辿り着いた。

社長室の扉を開けたこくまろ達の目に映ったのは、重傷を負ってうずくまっているククレとボンだった。
こくまろ「大丈夫ですかククレ主任! いったい何が!?」
ククレ「こくまろか…。Masumiが……ミイラ…アレは、究極の……」
聞き取りづらかったが、ボンの話も総合するとこういう成り行きであった。
社長一味を追い詰めたものの、突如Masumiが現れ“究極のミイラ”と化し襲ってきたのだ。
社長に深手を負わせたものの、混乱の中で逃がしてしまった。

手掛かりを失い途方に暮れているところに、ジャワ司令率いる自衛隊が駆けつけた。
ジャワ「こくまろ。Masumiが1階ホールで暴れていて手が着けられない。協力してくれ」
Masumiが何かの手掛かりを持っている可能性がある。
こくまろは、ククレとボンをバーモントに任せ1階ホールへと降りて行った。


2005年7月16日 (土) 04時49分47秒
[名前] : 韋駄天
1階ホールはさながら地獄絵図であった。
そこかしこに死体が散らばり、中央では異形と化したMasumiが暴れていたのである。
熟に施された改造とは異なり、刑務所内で行われた改造手術は完璧であった。
死角のない暴君となったMasumiは手当たり次第、周囲をなぎ払う。
こくまろ「アイツを何とかしないと脱出も出来ないじゃないか…」
下手に刺激すれば次の瞬間には死が待っている為、自衛隊もこくまろも打つ手がない。

そこへ意外な救援が到着した。
熟「こくまろ、助けに着たわよ! 今のうちに逃げなさい!!」
こくまろ「熟! 動いても平気なの?」
Dr.ハヤシ「安心したまえ。今の彼女は“至高のミイラ”だ。
     あの程度の敵に遅れをとる事はない!!!」
熟はDr.ハヤシの秘策によって一命をとり止め、更なる力を得て復活したのである。

“究極のミイラ”対“至高のミイラ”。
この対決はどちらに軍配が上がるのだろうか!?
人知を超えた戦いに目がを離せないぞ。激動の続編を待て!


2005年7月16日 (土) 23時30分19秒
[名前] : ゴーフレット
そのとき、吹き抜けの上から見つめる人影。
その人影は言った。
「この2体のミイラの戦いの先に、カレーの未来が詰まっている!!」
彼の名はZEPPIN。
果たして、彼は敵か?味方か?